分骨とは？
分骨（ぶんこつ）とは、故人のお骨を一つの骨壺にまとめず、複数に分けて納めることをいいます。通常は火葬後、遺骨を骨壺に収めてお墓に納めますが、分骨を行うことで複数のお墓や納骨先に遺骨を分けて安置できるようになります。
なぜ分骨をするのか？
分骨にはさまざまな理由があります。代表的なものを見てみましょう。
- 複数の菩提寺・お墓がある場合
実家のお墓と現住所近くのお墓、両方に納めたいといったご希望。 - ご遺族が遠方に住んでいる場合
故郷と現在の居住地に分けて納骨し、どちらからもお参りできるようにする。 - 宗教的な理由
分骨を行うことで供養の形を整える宗派・宗教もあります。 - 散骨や手元供養と併用する場合
一部をお墓に納め、残りを散骨や手元供養（ペンダントや小さな骨壺）にするケース。
分骨の方法
分骨には大きく分けて二つの方法があります。
- 火葬場で分骨する
火葬後の収骨の際に、複数の骨壺を用意し、それぞれに分けて収める。 - 納骨後に分骨する
すでにお墓に納めた遺骨から一部を取り出して分ける場合は、寺院や霊園の管理者に相談が必要です。この場合、「分骨証明書」の発行を求められることがあります。
分骨に必要な手続き
- 分骨証明書
分骨を行ったことを証明する書類です。新しい納骨先に提出を求められることがあります。火葬場、または分骨先のお寺・霊園で発行されるのが一般的です。 - 許可や事前相談
分骨は宗教的な意味合いもあるため、菩提寺や霊園管理者への相談が大切です。
分骨の注意点
- 菩提寺の宗派によっては分骨を好まない場合があります。
- 将来のお参りのしやすさを考えて判断することが大切です。
- 法的には禁止されていませんが、霊園ごとに規則があるため事前に確認が必要です。
まとめ
分骨は「ご遺族の気持ち」「宗教的な背景」「お参りのしやすさ」を踏まえて選択する供養の一つの形です。大切なのは、故人を偲ぶ心がご家族にとって一番安心できる形になること。ご検討の際には、菩提寺や霊園、葬儀社にぜひご相談ください。
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